2003年 in 北海道 No.4
2003年7月1日 平山

雨|曇
車の移動  川上町 → 平山登山口 → 川上町    
歩程  平山登山口 → 山頂 → 平山登山口

天気は相変わらずだった。(涙)
ずっと2日後から晴れという予報が続いている。この日も雲が多い。 一番の目標である高山蝶のウスバキチョウを始め、4種類の高山蝶が期待できる表大雪は天気が良くないと登る気になれないので、北大雪の平山に登ることにする。 道に迷ったり給油をしていて遅めの登山開始となったが、駐車場には結構車があった。 稜線に出るまではあまり花は期待していなかったのだが、沢沿いの樹林帯にもスダヤクシュ、ツバメオモトなどの花が咲いていた。


ツバメオモト
途中に滝が3つあるのだが、思ったよりも迫力があった。特に行雲の滝と冷涼ノ滝が見事だった。
天気が良ければ涼しさを感じられるのだが。(笑)

冷涼ノ滝(クリックで拡大)
上からはクロツリバナの花がぶらさがっている。名前のとおりで面 白い花である。

クロツリバナ
見たことのないラン科の白い花が咲いていた。宿で花に詳しい何人かに写 真を見てもらっても分からない。ノビネチドリの白花という意見があったが、どうも図鑑の花とは印象が違う。後で見た図鑑に載っていたハクサンチドリの白花がよく似ていて、ホームページにはそう掲載したのだが、やはり葉が波打っていることや、花弁の形状からノビネチドリの白花が正しいようだ。

ノビネチドリ
黄色いスミレも咲いていた。これは各所でよく見ることができるキバナノコマノツメで、名前にスミレが入っていないのが不思議である。

キバナノコマノツメ
登山道の左側に雪渓が見えてきた。雪渓に沿うように、エゾノリュウキンカが一面 に咲いている。僕としてはもう少し控えめな花が好きなのだが、これはこれで迫力がある。

雪渓とエゾノリュウキンカ(クリックで拡大)
そして初体験の雪渓の上を歩くことになる。冬に雪の積もった登山道は歩いたことがあるのだが、雪渓は予想よりもやわらかい。持ってきた軽アイゼンを付けても全くひっかからないのですぐにはずしてしまった。 雪渓の傾斜がきついので、滑りながら苦労して登ると稜線が近づいてきた。

まず目に飛び込んできたのが鮮やかなエゾツガザクラだ。北海道に来て、待望の高山植物に出合ったという気持ちで嬉しくなってくる。

エゾツガザクラ
雨は降っていないものの、ガスが多く植物は水滴がいっぱい付いている。 イワブクロやイワヒゲ、チングルマなどが咲いている。イワヒゲは水滴も似合うが、チングルマは水に濡れると綺麗でない。

イワヒゲ
稜線に出ると山頂までは20分ほどである。イソツツジがたくさん咲いているが、これも水に濡れてあまり綺麗でない。
開けたところにコマクサが結構咲いていた。こちらは雫がよく似合う。さすがに高山植物の女王の貫禄か。赤岳のコマクサ平が有名だが、数はそれほど多くなくてもここではロープなしに見ることができる。(とはいえ、登山道をはずれるのは慎みたい。)

コマクサ

コマクサ
他に、綺麗だったのがタカネシオガマ。この花は他では見ることができなかったので、登った甲斐もあったということになる。

タカネシオガマ
他にはイワウメ、メアカンキンバイなどが咲いているが、やはり水に濡れるといまひとつである。 山頂に着いたが、ガスで全く展望はない。晴れていれば表大雪が良く見えるはずなので残念だが、天気が悪いのを承知で登ったのだから仕方ない。

山頂(クリックで拡大)
天気が良ければ稜線を反対に歩いて別の山まで足を伸ばしてもいいのだが、下山することにした。下りでは登り以上に雪渓で苦労したが、転んでも痛くはない。 最後の30分くらいは小雨だが降られてしまった。しかし、カッパを着るほどではなかったのでよしとしよう。

宿に戻ると前日は5人いた宿泊客が2人に減っていた。人数が少ないと寂しい反面 、1人で1部屋使えたり、宿の人とゆっくり話ができるなどの利点もある。前日から結局6連泊することになったのは上川町にある「ゆわんと村」だ。食事も美味しいし、山の情報も豊富なので、大雪に登るには最適である。焼酎やワインなどを飲みながら、昔は旅人だった宿主のKOJIさんや旅行者と、旅の話,山の話をしながら夜の時間を過ごす。テレビは天気予報を見るだけである。旅に出たらこういう時間が大事だと思う。 そろそろ水に濡れていない花が見たい!!


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送